「風立ちぬ」だけじゃない!無料で読める文豪・堀辰雄の透き通った世界。
こんにちは。
今回からしばらく「聖地巡礼シリーズ」のような感じで「ジブリ映画の原作シリーズ」を書いていこうと思います。
ジブリ映画は、オリジナル作品もさることながら、原作ありの映画も高く評価されています。
とくに「魔女の宅急便」は角野栄子先生の大ベストセラーでありながら、
ジブリ独特の空の描写などを最大限に生かした、大ヒット作品となりました。
それはまた今度書かせていただきますね。
今回は、この季節に是非読んでほしい作品があります。
それは去年公開された「風立ちぬ」の原作。
文豪・堀辰雄の同タイトル作品です。
イチオシポイントは、この「風立ちぬ」をはじめとした
堀辰雄先生の作品が「青空文庫」で無料で読めるということ。
青空文庫とは、著作権が切れた作品や著作権が存在しない作品を
ボランティア団体が主体となって収集、公開している無料電子書籍図書館です。
文末にURLを貼っておきますので、是非見てみてください。
たくさんの名作や、びっくりするような作品を見ることができますよ。
さて、ここで「風立ちぬ」です。
これは堀辰雄先生の自叙伝でもある作品です。
当時不治の病とされていた結核を患った妻である節子…「おまえ」を看病する「わたし」を通して見える、
透明感のある美しくも残酷な自然、生と死のコントラストが眩しい作品です。
全編は「序曲」「春」「風立ちぬ」「冬」「死のかげの谷」の短い5章から成立します。
実はそんなに長い作品ではないです。
あっけないくらいの短編作品です。
そしてあまり悲壮感はありません。
一晩あれば読み切れるくらいの長さでありながら、
スーッと胸を過ぎていく、ちょっと苦い清涼飲料水のような、そんな作品です。
さて、今回これだけだとあまりに少ないので、もう一つ堀辰雄先生の短編を紹介したいと思います。
それは、「燃ゆる頬」…
堀辰雄先生が1932年に文藝春愁に発表した短編作品です。
とある高等学校の寄宿舎を舞台にした「わたし」と、病弱な美少年「三枝」の
何気ないはずなのに美しい作品です。
風立ちぬの大体6分の1という本当に短い作品ですが、意味深な描写に何故か心がときめく…
昨今ある「BLブーム」に何か通じるものすら感じます笑
まあ、筆者はどちらかというと、この手の作品に必ず存在する
「三島由紀夫イズム」と対照的な何かを感じましたが…汗
と思ったらこんなところにまとめられていました…
図書館で読めるBL臭のする一般小説170選
http://matome.naver.jp/odai/2134235849931048801
もうみなさん目の付け所がシャープというかなんというか…
これをきっかけに、ちょっと読んでみるのもいいと思います。
青空文庫はスマホでも利用できますから、隙間時間にサクサク読めますしね。
8月になって1週が過ぎ、これから夏本番ですが、
夏バテにはくれぐれも注意して過ごしてくださいね♪
青空文庫URL: http://www.aozora.gr.jp/
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