歴史好きが「もののけ姫」の世界を勝手に考察! ~タタラ場と女性~
こんにちは!
季節の変わり目か、風邪をひいてしまいました汗
一週間ちかく更新が滞ってしまい、すみません。
さて、今回は「もののけ姫」だけでなく、
ジブリ作品を通してなくてはならないキャラクターパターン、
「タタラ場の元気な女性たち」について少し書いていこうと思います。
一応、前置き代わりに書いておきますが、今回からしばらく続く記事上、
やや誤解を受けやすい表現になってしまうかもしれません。
できるだけ言葉は選びますし、いろいろな方が見てくださることを
想定して書いています。
しかし、フィクションであるということ、
また、取り扱っている時代が今から400年以上経っているという点で
価値観も違えば事情も違います。
一つだけ念押ししておきたいのが、あくまでもここに書いてある文章は
考察であり、差別や偏見を増長することを意図しているということではないということです。
長々とすみません。
では、本題に入りましょう。
タタラ場のシーンで印象的なのはやはり元気に働く
女性たちでしょう。
タタラ場の仕組みは、製鉄所で女性が鉄を精製し、
精製された鉄をエボシの「秘密の庭」であるライ病(ハンセン病)患者たちが
武具(新石火矢など)に加工し、それをタタラ場の男性が他国などに売りに行く、
というものだと推察されます。
男性陣はおそらく渉外に使われているのでしょう。
劇中にもありますが本来、タタラ場というのは女性厳禁です。
理由には諸説あります。
以前、このサイトで「タタラ場は中国地方にあるかもしれない」という
旨の書き込みをしました。それは中国地方は製鉄が盛んだという点、
そして「金屋子神(かなやごかみ)」という製鉄や鍛冶の神を
信仰していたのが主に中国地方だったという点です。
金屋子神は女性神です。女性神はたいてい女性を忌み嫌います。
女性はタタラ場に入ることができないどころか、タタラ師(タタラを踏む男性)ですら、
自身の奥さんが月経であったり出産する時にはタタラに入ってはなりません。
また、女性の入った後に風呂に入ってはいけません。穢れがうつるとされたためです。
そういった傾向がある中、エボシ御前のタタラ場が如何にイレギュラーかは
もうおわかりいただけるでしょう。
タタラを取り仕切る指導者であるエボシ自身が女性なのです。
ある意味、そういった旧体制に囚われない思想を持った人間であると
いうようにエボシのキャラクターを考えるのであれば、この構造は極めて自然です。
そういう人間だからこそ、逸るように「神殺し」をするのです。神こそが旧体制ですからね。
さて、次回はタタラ場の女性でも印象的だった「おトキさん」を中心として
書いていこうと思います。
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