歴史好きが「もののけ姫」の世界を勝手に考察! ~おトキさんたちの正体~
こんにちは。
今回ももののけ姫の話を書いていこうと思います。
本当に尽きませんね…
現在、別企画も考えているので、そちらもお楽しみに!
さて、タイトルにもありますが、前回予告していたように
おトキさん等女性の話をしようと思います。
一応、前回記事の冒頭に目を通してから読んでいただ開けると助かります^^;
おトキさん…ジブリにありがちな、勝ち気で元気で美人な女性。
アシタカが冒頭で助けた男・甲六の妻でもあります。
年齢は20前後でしょうか。子どもはいなさそうですね。
エボシ御前にフランクに話しかけていますが、どういった立場かは明確になっていません。
ここで注目したいのが、おトキさんを筆頭にタタラ場の人たちが
身に着けている着物の色です。
カラーリングの都合なのかもしれませんが、演出上どう考えても
この色は「柿色」です。
今でこそビタミンカラーの中に入る色である色合いですが、
本来柿色はエタ・ヒニンを象徴する衣服の色です。
エタ・ヒニンについてはあえて説明はしません。
そもそも制度として生まれたのが江戸時代なので
あまり相応しい言い方ではないと思いますが、
呼称は室町時代以前から存在していたものなので、
流用していきたいと思います。
所謂差別される側の人間であることを示した色を、
あえて使っている点、また、劇中でタタラ場の男たちが
「エボシ様は売られた女をみんな連れてきちまうんだよ」
という旨の発言をしている点を考えると、おそらくですが
おトキさんの素性は、差別される職業を生業にする地域の出身で、
戦乱に巻き込まれたか、冒頭でジコ坊が「飢餓や災害があった」と発言しているように
そういうことがあって口減らしで売られた、そういった女性でしょう。
前者であれ後者であれ、身寄りもなく売られた女性の末路は大概悲惨です。
江戸時代になると幕府側が吉原のような公認遊郭を設立しますが、
そんなもののない時代です。
中には遊女から国持ち大名のお殿様の側室に取り立てられる例もありますが、
そんなの稀です。野球少年の中からプロ野球選手が出るより低いです。
そういった女性をエボシは「性従事者」でなく、「労働従事者」として買い取ります。
おトキさんがあえて柿色の着物を着ているのにそこまでの意味があるかはわかりませんが、
少なくともタタラ場にいる女性がかなりきつい環境からエボシにより
「救われた」という事実そのものは変わらないでしょう。
まあ、そのエボシが女たちに作らせている鉄こそが、その戦乱を巻き起こす
ものに違いはないですが…。
次回は、タタラ場にいる人の中でもかなり重要な人々「病人」について
書いていこうと思います。
その前にもしかしたら新企画の発表もあるかもしれません。
お楽しみに!
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