先週の金曜ロードショー「風立ちぬ」見た??感想と勝手な解説! (※ネタバレあり)
こんばんは!
金曜ロードショー前にもう一回くらい投稿したかったのですが、
なかなか時間が取れませんでした;;
今回はもうすでに放映後ということで、
劇場版では見落としていた筆者の個人的な感想と、
ネット上で見かけた疑問を勝手に解説していこうと思います。
当然ながらネタバレがありますので、録画したけど見てない!という
人は注意してくださいね。
まあ、物語そのもののネタバレはないのでご安心を(?)
まずは個人的な感想を。
やはり関東大震災のシーンや試作機の飛行テストのシーンなどの
作画は素晴らしかったですね。
あと同シーンは音響もやはりすごいです。
かつてここのブログにも書いたかもしれませんが、
何とも言えない恐怖感があります。
実際の音とは違うファンタジックなつくりでしたが、
作画によって相当な現実味というか、
受け手を納得させるシーンになっていました。
でも飛行シーンなんかはやはり劇場で見た方がよかったですね。
テレビが初見組の人たちにちゃんと伝わったかなあとすら思ってしまいます^^;
物語の構成も、話の組み立て方も繊細でしたね。
個人的に菜穂子と堀越の、駅での再会シーン、
そして黒川家で挙げた祝言のシーンがとても美しくて好みです。
そういえば黒川さんの家の家紋は菱形ですね。
武田家にゆかりのある設定なのでしょうか。
家のつくりも、離れの内装などなかなかいい書き込みでした。
「ポニョ」の背景画が不自然なくらい直線のない絵でしたが、
(これは意図的にフリーハンドライクな絵なのだそうです)
今回は機械をはじめとしてガチガチなリアル志向。
物語の時代背景のやるせなさからして「これはファンタジーじゃないんだ」という
宮崎駿監督の強い意志を感じました。
反戦、兵器好きという宮崎監督の思想には、
筆者も遠からず似たところがあるのですが、
今作は本当に「現実」といい距離感を取れていたと思います。
ある意味堀越二郎は「兵隊さん」ではありません。
ここで前線で戦う「兵隊さん」を描かないことによって、
逆に、ラストのシーンでの「国を滅ぼした」の重みを
伝えているのではないでしょうか。
前の戦闘機解説記事でも書きましたが、
零戦は最終的に特攻隊の兵器として改修され、
「零戦」として日本に還ってきたものはありません。
そしてこの特攻(他にもいわゆる人間魚雷「回天」など)戦法により、
多くの未来ある若者が命を奪われました。
また、もちろんこれは兵器の存在意義そのものではありますが、
堀越が開発した九六式艦上戦闘機や零戦は
日本人だけでなく多くの人を殺しました。
直接戦闘に関わっていませんが、一方で堀越は
その手で人が死ぬスイッチを作ったといっても過言ではありません。
この一連の「事実」をあえて描かなかったのは、
宮崎駿監督が戦争を美化しないためであるとともに、
純粋に空を描きたかったんだと思います。
さて、ネット上で見かけた疑問ですが、
一番多かったのは「話の中で作ってた戦闘機は零戦なのか?」といったものです。
作中にありましたが、沈頭鋲を採用した優秀な戦闘機、
これは零戦ではなく九六式艦上戦闘機です。
前回の記事にも登場した、堀越渾身の「作品」といえます。
零戦とはフォルムが違います。
あの作品の中では零戦は最後のシーンにしか出てきませんね。
あとは、「途中堀越と黒川が乗った空母はなに?」というもの。
あの空母は「鳳翔」です。
某艦隊が擬人化したゲームをしている方が結構反応してましたね^^;
鳳翔は数少ない「終戦まで残っていた空母」です。
あのシーンの時点で既に前線には出ておらず、
演習や、試作機の発着艦テストなどをしています。
あ、作中めちゃくちゃ小さく描いてますが実際小さい空母です。
かなり長くなってしまいました。
実は近代史は兵器が好きなためかじっている程度で、
あまり詳しくはないのです…。
きちんと勉強したらまた考察を書きたいと思います。
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